臨床検査技師の転職ガイド

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2026-09-26

臨床検査技師の当直・オンコール手当で年収はどれくらい変わる?|「当直なし」へ転職する前に知っておきたいこと
当直・オンコール手当で年収はどれくらい変わる?
「日勤だけの職場に移りたいんですけど、年収が結構下がりそうで」
病院勤務の臨床検査技師から転職相談を受けていると、こうした話になることがあります。
現在の給与を一緒に整理していくと、
基本給。
資格などの固定手当。
当直手当。
オンコールの待機手当。
実際に呼び出されたときの時間外手当。
いくつかの給与が積み重なって、今の年収になっていることがあります。
そのため、当直のある病院から日勤中心の職場へ転職する場合、
「基本給はそれほど変わらないのに、想定年収では思ったより差がある」
ということもあります。
一方で、給与だけを見ていると、
月に何回夜間勤務をしているのか。
当直中にどのような検査へ対応しているのか。
オンコールの日をどのように過ごしているのか。
といった「その年収をつくっている働き方」が見えにくくなります。
当直を続けて収入を維持する。
回数を減らす。
オンコールなら許容する。
年収が多少下がっても日勤のみを選ぶ。
どれか一つが正解という話ではありません。
この記事では、臨床検査技師の転職相談で実際に確認することが多いポイントをもとに、
「当直・オンコールで年収はどのくらい変わるのか」
を、給与と働き方の両方から整理していきます。

「当直あり」の一言だけでは、実際の働き方は分からない

臨床検査技師の求人を見ていると、
「当直あり」
とだけ書かれていることがあります。
ただ、転職相談で現在の勤務状況を伺っていると、同じ「当直あり」でも中身はかなり違います。
月に1回程度という職場もあれば、3~4回程度担当する職場もあります。
夕方から翌朝までの勤務もあれば、日勤からそのまま夜間勤務へ続く形もあります。
夜間に担当する検査や人員体制、当直明けの勤務についても一律ではありません。
そのため、
「当直があるから大変そう」
あるいは、
「月に数回だから大丈夫そう」
と、求人票の一行だけで判断するのは少し早いかもしれません。
実際に確認したいのは、その先です。
【求人票で「当直あり」を見たら】
・月に何回程度あるのか
・何時から何時までなのか
・当直中に担当する検査は何か
・夜間はどのような人員体制なのか
・休憩や仮眠はどのような運用か
・当直明けの勤務はどうなるのか
・当直手当はいくらか
転職相談でも、
「当直はできますか?」
だけではなく、
「今は月に何回くらい担当されていますか」
「当直明けはどのような勤務ですか」
「次も同じくらいの回数なら続けられそうですか」
と分けて伺うことがあります。
「当直を続けられるか」ではなく、
「どのくらいの当直なら、自分の生活の中で続けられるのか」。
そこまで整理すると、求人の見え方も少し変わってきます。

当直手当は、「1回いくら」だけで見ない

当直手当は勤務先によって異なります。
そのため、
「臨床検査技師なら当直1回○円」
と一つの数字で考えることはできません。
ここで見ておきたいのは、
1回あたりの手当
×
月の当直回数
です。
例えば、説明のために、
当直手当:1回9,000円
当直回数:月4回
という働き方を仮定してみます。
9,000円 × 4回 = 月36,000円
です。
これが12か月続いたと仮定すると、
36,000円 × 12か月 = 年432,000円
になります。
もちろん、これは毎月4回の当直を12か月担当したと仮定した単純計算です。
実際の当直手当や担当回数は勤務先によって異なり、毎月同じ回数になるとも限りません。
それでも、当直のある職場から日勤のみの職場へ転職するときには、無視しにくい金額になることがあります。

月給が上がっても、年収では下がることがある

例えば、こちらも説明用の仮定です。
現在
基本給25万円
+当直手当 月3万6,000円
転職先
基本給26万円
+当直なし
だったとします。
基本給だけを見ると、
25万円 → 26万円
なので、転職先の方が1万円高くなっています。
ところが、賞与やその他の手当を考慮せず、この部分だけを単純計算すると、
現在
25万円 × 12か月
+3万6,000円 × 12か月
=343万2,000円
転職先
26万円 × 12か月
=312万円
となります。
差は年間31万2,000円です。
これは実際の求人条件ではなく、当直手当が年収へ与える影響を説明するための試算です。
実際の転職では、賞与、固定手当、時間外勤務、昇給なども含めて比較する必要があります。
ただ、
「月給が1万円上がった」
だけでは、給与全体が上がったとは限らないことは分かります。
【月給だけで比較しない】
現在の給与と転職先を比較するときは、
・基本給
・固定的な手当
・当直手当
・オンコール関連の手当
・時間外手当
・賞与
を分けて見てみます。
「何が上がるのか」
だけではなく、
「何がなくなるのか」
を見ることも大切です。

オンコールは、「1回いくら」だけでは負担が分かりにくい

当直ともう一つ、病院の臨床検査技師求人で見かけるのがオンコールです。
オンコールでは、自宅などで待機し、連絡があった場合に病院へ出勤して検査へ対応する勤務があります。
ただし、具体的な運用や給与の扱いは勤務先によって異なります。
待機そのものに手当がつく。
実際に呼び出された場合の勤務分は別に支給される。
こうした給与体系を採用している勤務先もあります。
そのため、
「オンコール1回○円」
だけでは、実際の給与も働き方も判断しにくいところがあります。
【オンコール求人で確認したいこと】
・月に何回程度担当するのか
・待機時間は何時から何時までか
・待機手当はいくらか
・実際の呼び出しはどの程度あるのか
・呼び出された場合の給与はどう計算されるのか
・病院までの到着時間などにルールはあるのか
・深夜に呼び出された翌日の勤務はどうなるのか

同じ「オンコール月5回」でも、実際の呼び出し頻度や待機条件が違えば、生活への影響も変わります。
求人票に「オンコールあり」と書かれているだけでは、そこまでは分かりません。

呼ばれなかった夜も、普段の夜とまったく同じとは限らない

オンコールについて話を伺っていると、実際に呼び出された回数だけでは説明しにくい部分があります。
結果的に一度も呼ばれなかった。
それなら普段の夜とまったく同じだったかというと、本人の感じ方は必ずしもそうとは限りません。
連絡に気づけるようにしておく。
必要になれば出勤できる状態で過ごす。
勤務先までの移動を考えて行動する。
こうした待機が必要になる場合があるからです。
一方で、オンコール中にどの程度行動が制限されるのかは、勤務先によって異なります。
そのため、
「オンコールの日は何もできない」
と一括りにすることもできません。
確認したいのは、
月に何回あるのか。
平日だけなのか。
休日にもあるのか。
何時まで待機するのか。
実際にどのくらい呼ばれているのか。
といった具体的な運用です。
回数だけではなく、
「その時間をどのように過ごすことになるのか」
まで分かると、自分の生活に合うか判断しやすくなります。

「当直がきつい」と感じる理由は、人によって違う

当直のある働き方を長く続けている臨床検査技師もいます。
当直手当を含めた収入面を考えて、夜間勤務のある職場を選ぶ方もいます。
一方、転職相談では、
「今までは普通にやってきたんですけど、この先も続けるか迷っています」
という話になることがあります。
何が負担になっているのかを伺っていくと、それも一つではありません。
夜間に働くことそのもの。
当直中の検査件数。
一人で対応する時間帯。
睡眠や生活リズム。
当直明けの過ごし方。
家庭との両立。
年齢を重ねる中で感じる体力面の変化。
いくつかが重なっていることもあります。
だから、
「当直が大変なら、日勤へ転職した方がいい」
という話ではありません。
まず整理したいのは、
「今の働き方の、どこを変えたいのか」
です。

【同じ「当直を減らしたい」でも違う】
「夜間勤務そのものをなくしたい」
「月4回は多いけれど、月1~2回なら続けられる」
「当直自体より、一人体制が気になる」
「当直は難しいけれど、オンコールなら検討できる」
「年収が大きく下がるなら、今のままでもいい」
希望は人によって違います。
「当直あり/なし」の二択にする前に、どこまでなら許容できるのかを整理してみます。

「当直なし」にすると年収が下がる。それでも選ぶ人はいる

当直のある病院から、日勤中心の職場へ転職を考える場合。
悩みやすいのが給与です。
毎月受け取っていた当直手当がなくなれば、基本給が同程度でも年間給与は下がる可能性があります。
ただ、
「年収が下がる転職=条件の悪い転職」
と考えると、少し単純です。
転職相談では、
「年収は少し下がっても、今後は夜間勤務をなくしたい」
という方もいます。
反対に、
「そこまで下がるなら、当直を続けた方がいい」
という方もいます。
どちらが正しいという話ではありません。
例えば、説明のために、
現在の年収:420万円
日勤のみの転職先:380万円
と仮定します。
差は年間40万円です。
月平均にすると、
40万円 ÷ 12か月 = 約3万3,333円。
さらに現在の当直が月4回だったと仮定すると、
年間48回です。
40万円 ÷ 48回 = 約8,333円。
もちろん実際には、基本給や賞与、その他の手当も違うため、このように単純に比較できるわけではありません。
ただ、年収差を働き方へ戻して考えると、
「年間40万円下がる」
だけではなかった見え方がでてきます。
【40万円の差をどう見るか】
「年間40万円違うなら、当直を続けたい」
という方もいます。
「40万円下がっても、年間48回の当直がなくなるなら検討したい」
という方もいます。
「月4回は難しいけれど、月1回なら当直があってもいい」
という方もいます。
大切なのは、
「年収はいくら欲しいか」
だけではなく、
「その年収なら、どこまでの働き方を受け入れられるか」
まで一緒に考えることです。

転職前に、一度だけ給与明細を分解してみる

当直のある職場から転職を考えるとき、一度やっておきたいことがあります。
現在の給与を、
「月給○万円」
だけで見ないことです。
給与明細を見ながら、
何が毎月固定で支給されているのか。
何が勤務回数によって変わるのか。
分けてみます。
  • 【現在の給与を整理するチェックリスト】
  • □ 基本給
  • □ 毎月固定で支給される手当
  • □ 当直手当
  • □ オンコール待機手当
  • □ オンコールで呼び出された際の給与
  • □ 夜間・時間外勤務に伴う手当
  • □ 月によって変動する時間外手当
  • □ 賞与
  • □ その他、年収に含まれている手当
例えば現在の年収が430万円だったとしても、
430万円すべてが、
「日勤だけで働いた場合にも維持される給与」
とは限りません。
当直やオンコールをなくしたいのであれば、
「現在430万円だから、日勤のみでも430万円以上」
という条件だけで探すと、求人の選択肢が狭くなることがあります。
反対に、給与を分解してみると、
「思っていたほど夜間勤務による給与は大きくなかった」
と分かる場合もあります。
自分が現在いくらもらっているのか。
ではなく、
「何に対して、いくらもらっているのか」。
ここまで見ておくと、転職先との比較がしやすくなります。

「当直なし」の次まで見ておく

当直なしの求人を探していると、どうしても、
「年収はいくら下がる?」
に目が向きます。
もちろん、大切な条件です。
ただ、転職後の働き方まで考えるなら、もう少し広く見ておきたいところです。
年間休日。
残業。
早出や遅番。
土曜勤務。
オンコール。
仕事内容。
通勤時間。
今後積める経験。
「当直なし」と書かれていても、早出や遅番がある求人はあります。
土曜日に勤務する職場もあります。
反対に給与は少し下がっても、勤務時間が一定になり、自分が希望していた検査を担当できる求人もあります。
当直がなくなることだけに目を向けると、転職後に別の部分で、
「ここは思っていたのと違った」
となることがあります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【「当直なし」の次まで見る】
当直なし
↓
勤務時間は?
↓
早出・遅番は?
↓
残業は?
↓
休日は?
↓
仕事内容は?
↓
給与は?
↓
自分が続けたい働き方か?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「当直のない求人を探す」
から、もう一段進めて、
「自分が続けられる働き方を探す」。
そのくらいまで条件を広げて考えてみてもよいかもしれません。
よくある質問(FAQ)
Q. 臨床検査技師の当直手当はいくらですか?
勤務先によって異なるため、一律の金額を示すことはできません。
求人を比較するときは、1回あたりの当直手当だけでなく、月の担当回数や勤務時間、当直中の業務内容も一緒に確認する必要があります。

Q. 当直をやめると年収はどのくらい下がりますか?
現在受け取っている当直手当や担当回数、転職先の基本給・賞与などによって異なります。
例えば1回9,000円、月4回を12か月担当したと仮定すると、
9,000円 × 4回 × 12か月 = 43万2,000円
です。
ただし、これは影響を理解するための単純な試算であり、臨床検査技師全体の平均的な手当額を示すものではありません。

Q. オンコールと当直は同じですか?
同じとは限りません。
当直では院内で夜間勤務・待機する形がある一方、オンコールでは自宅などで待機し、必要に応じて出勤する形があります。
具体的な勤務方法や名称は施設によって異なるため、求人ごとの確認が必要です。

Q. オンコールは、呼ばれなければ負担はありませんか?
一概には言えません。
実際に呼び出されなくても、連絡に対応できる状態で待機する必要がある場合があります。
一方、待機中の行動にどの程度制約があるかは勤務先によって異なります。
呼び出し頻度だけでなく、待機時間や出勤時のルールも確認しておくと働き方をイメージしやすくなります。

Q. 当直なしの臨床検査技師求人はありますか?
あります。
ただし、「当直なし」でもオンコール、早出、遅番などが設定されている場合があります。
「当直なし」の表記だけではなく、勤務時間やシフト全体を確認することが大切です。

Q. 当直ありの求人は避けた方がいいですか?
一律には言えません。
当直の回数、業務内容、人員体制、手当、当直明けの勤務などは施設によって異なります。
収入面を含めて当直のある働き方を希望する方もいれば、給与が下がっても夜間勤務をなくしたい方もいます。
自分が何を変えたいのかを整理して比較することが大切です。
まとめ
当直・オンコールによって年収がどのくらい変わるのか。
これは、
「臨床検査技師なら年間○万円」
と一つの数字では答えられません。
当直手当はいくらなのか。
月に何回担当しているのか。
オンコールの待機手当はあるのか。
実際に呼び出された場合の給与はどうなるのか。
現在の年収の中に、夜間対応による給与がどのくらい含まれているのか。
まずは、そこを分けて見る必要があります。
そして転職を考えるときには、
「当直をなくしたら、いくら下がるのか」
だけで終わらせないことも大切です。
月4回を月1回にする。
当直からオンコールへ変える。
当直を続けて収入を維持する。
年収が多少下がっても日勤のみを選ぶ。
選び方は人によって違います。
転職相談でも、
「当直は絶対に無理です」
という方ばかりではありません。
「月4回は難しいけれど、1~2回なら」
「オンコールなら検討できます」
「年収が大きく下がるなら、今のままでもいいです」
という話になることもあります。
だからこそ、
当直あり・なし。
年収が高い・低い。
だけで決めてしまわない。
今の給与をつくっている働き方を一度分解してみる。
そして、
「何を残したくて、何を変えたいのか」
を考えてみる。
そうすると、「当直なし」という条件だけでは見えなかった、自分なりの職場選びの基準が少し見えやすくなります。
編集部より|転職情報チーム|臨床検査技師求人Lab
※本記事は、臨床検査技師の転職相談で寄せられる声や求人情報を参考に、転職情報チームが編集しています。
求人票だけでは見えにくい働き方や職場選びについて、臨床検査技師のキャリアを考えるための情報を整理してお届けしています。